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高卒でベンチャー企業に就職するのはアリかナシかという話

ジェニファー

今高校生なんだけど、卒業したらすぐに働きたくて、会社を探してる。
学歴がないから大企業に行くのは難しいと思っていて、でもキャリアは積みたい。
だとしたら、ベンチャー企業なのかなって思うんだよね。
高卒でベンチャー企業に就職するのってあり?



そんな悩みを解決します。



高卒でベンチャー企業。私も似たような状況ではありましたが、ベンチャー企業に10年以上勤務した今となっては、お金があれば大学に行って、大企業を狙っていたかもなあと思います。

一長一短ある話なので、一概にどちらが良いとも言えない所ではあるのですが。

ということで、今回はこんな人をターゲットにしたお話をしていきます。

  • 現在高校生、卒業後に就職を検討している
  • できればIT系のベンチャー企業に入ろうかと思っている
  • どんなスキルを学んでから就職すれば良いのか知りたい


私自身がこの時期にベンチャー企業への就職を決意したという事もあり、このような人物像の方には共感できます。また、現在私はベンチャー企業で採用担当もしておりますので、わりと生の声を発信できるのではないかなと。

それでは、本編に進みましょう。

Contents



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高卒でベンチャー企業に就職するのはアリかナシかという話

結論から言うと、『条件次第ではアリ』かなと思います。ただし、高い壁である事も確かです。

私は、もし大学に行けるお金があって、学力的にも問題がないのだとすれば、大企業を狙っていくのが良いだろうと考えています。その理由は、以下のようなものです。

  1. 優秀な上司・先輩とのコネクションを持ちやすい
  2. 仕事の内容が明確な事が多く、迷いにくい
  3. マニュアルが整備されている可能性が高く、スキルが無くても入りやすい


実は、特にIT系の人数が少ないベンチャー企業にノースキルで入った場合、一番困るのがこういったポイントです。

こんな観点から、ベンチャー企業に高卒で入る場合についてお話していければと思います。

ベンチャー企業の上司・先輩

既に今お金があって、成功されているベンチャー企業に入社する場合は、この限りではないです。

ただ、新卒は当たり前ですが社会人経験がないので、就職活動で売りにできる部分が『若さ』のみになるケースが多いです。

若さで戦うなら、どちらかと言えばスキルのある専門学校卒・大卒の方が採用しやすいという背景もあって、人気のある会社に高卒で就職するのは厳しいという事があるかもしれません。

一方で人数が少なく、これから成功したいと考えているベンチャー企業は人手が足りない事も多く、中途よりも低賃金で採用しやすいといった背景から、高卒でも入れる可能性が高くなります(給料は安い)。

そんな背景から、人数が少なめの会社に就職することになるかもしれません。


『大企業には人が多いから、合わない上司・先輩に当たる事が多い』と考えている方もいますが、正直な話、これは正解とは言いにくいです。

もちろんすべての会社がそうではありませんが、採用選考を厳しく行っている会社ほど、その会社のカラーに合った人が採用されることになります。

より多くの人を採用している方が、採用選考に関してノウハウが付きやすいので、結果として自分が採用された場合に、自分と似たカラー・考えを持っている人に当たりやすくなります。

自分に合うか合わないかは、『採用選考で誰を採用し、誰を落選としているか』によるんですよ。



そういった観点からすると、駆け出しのベンチャー企業には実に様々な人が集まります。

色々な境遇の人が集まるということは、カラーが定まっていないので、自分と合わない上司・先輩と当たる確率も高くなります。

採用選考が厳しい場所で、自分のスタンスに合った会社が探せれば一番良いんですが、採用選考が厳しいと、高卒で入れる可能性は下がるかもしれません。ジレンマですね。

ベンチャー企業の仕事内容

ベンチャー企業では、ひとりの人が営業から開発、商品・サービスの導入までをこなす、総合力が高い人が育成されます。

つまり、『何でもあり』になる可能性が高いです。たとえばプログラミングができる人が、プログラムだけやっていくためにベンチャー企業に就職するというのは、難しい事かもしれません。

また、属人的な作業が多いという事もあり、組織構造がピラミッド型ではない事が多く、マニュアルも整備されていない可能性が高いです。

つまり、背中を見せるから仕事をして覚えなさいよ、という環境になりやすいということです。


これは高卒という立場から考えると、それなりに脅威です。


こういった背景があることから、新卒の採用を見送っている会社もあります。教育する体制がないと、せっかく人が入社しても、辞めて行ってしまうんです。

この状況が許容できる、「もうとにかく体当たりで仕事を覚えていくぜ!」というガッツがある方は、むしろベンチャー企業に向いているかもしれません。

仕事はどんどん増えていくため激務になりがちで、残業時間も多くなりやすいです。ただ、その分成長は早いかもしれません。

私の場合はマニュアルがないことから色々な事が我流になりがちで、資料の作成手順やメールの仕方など、大企業の社員が当然のように知っている事を知らないがために苦労した事があったので、それは覚えておいた方が良いと思います。

会社員は全然未知の存在でもなんでもなく、ただの人です。知らない事は知らないんですよ。それを知っている会社ほど、マニュアルを整備しているものです。

仕事を覚えていくのは結局の所、自分自身なわけですから。

どうやってベンチャー企業に高卒で就職するか

さて、ここからは方法論に入ります。

ベンチャー企業に採用される方法は……様々だとは思いますが、ここでは一般的に考えて、使えるであろう作戦について書いていきます。

というのも、やっぱり高卒の就職活動って厳しいんですよ。私の周りで高卒で仕事を探そうとして、どこを受けても受からずで苦労していた人を沢山知っています。

高卒の場合は進学する人が多いため、就職についての対策をあまり知らずに挑むからかもしれませんが……。

それでも、少しでも採用確率を上げたいですよね。だから、そんな話をしたいなと思います。

ベンチャー高卒就職作戦①:資格を取ろう

もし今、まだ高校卒業までに余裕があるのだとしたら、資格に挑戦しましょう。

たとえば、IT系のベンチャー企業を狙います。そこで先にITの資格を取ろう、というお話です。

IT系の資格には『情報処理技術者試験』という大枠があり、狙うべきは『ITパスポート試験』『基本情報技術者試験』のどちらかです。

『ITパスポート試験』の方が簡単で、基礎の部分になります。対して、『基本情報技術者試験』は少しシステムエンジニア寄りで、プログラミングのわりと突っ込んだ問題が出てきます。

合格率で言うと、『ITパスポート試験』が50%程度で、『基本情報技術者試験』が25%くらいです。ただ、これは年度によって変わるので一概には言えない所です。


高卒を採用するにあたって最もネックになる部分は、スキルです。

つまり、『めちゃめちゃ基本的な所から教えないといけないのだろうか』という恐怖が採用側にあります。そこを払拭してくれる資格は、採用に大きく貢献してくれる事でしょう。

今の新卒採用状況はちょっと分かりませんが、私の時代は資格を持っていると給料アップに繋がる事が多々ありました。


もし私の所に来て、「高卒です! 基本情報技術者持ってます! 入社したいです!」と言われたら、私ならかなり積極的に検討します。少なくとも目標に向かって、自分で努力して資格を取ったという実績があるからです。

目に見える実績があると、採用って急にしやすくなるんですよね。

ベンチャー高卒就職作戦②:勉強の成果をプレゼンしよう

就職面接で「やる気があります! 何でもやります!」というのは、(若者の場合はそれで通る場合もありますが)基本的にはあまり良くない方法です。

面接の場では抽象的な話は、あまり好まれません。より話は具体的なほど良く、採用側も採用しやすいんです。

そこで、『自分のやってきた勉強の成果をプレゼンする』という方法があります。

たとえばIT系の会社に就職しようと思ったなら、たとえ資格は取れなくても、「プログラミング言語について学習していて、progateの基礎コースはすべて終えました」なんていう話があると、「おっ?」と思われやすくなります。

たとえばホームページが作れるとか、WordPressを立ち上げた経験があるとか、何でも良いです。できれば資料にして、相手の目に見える形で話ができるとベストです。


これは、強いんですよ。


大卒であっても、ここまでやっている人は全体から見ると一部です。目に留まりやすくなるんですね。

社会人経験のある中途採用だと、今度は『業務実績』といったものが転職の判断材料になります。社会人経験のない今だからこそ通用する手段というわけです。

ベンチャー高卒就職作戦③:学校に入れれば楽、だけど……

そもそも高卒で就職するのを辞めてしまう、という手段はあります。

大学はすごく費用がかかりますが、専門学校という手もあります。もちろん専門学校だからといってすごく安いという事はないですから、お金との相談になりますが……

最近はオンラインで完結したり、プログラミングを教えて就職支援もしてくれるサービスなどが充実しています。こちらの方が専門学校よりもより限定的な代わり、金額も安いです。

この辺りは、『未経験でIT業界に転職する方法』として記事を書いてありますので、こちらも参考にして頂ければと思います。

参考現役エンジニアが未経験IT転職のポイントを3つ解説する【初心者向け】

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私自身、お金が無くて大学を断念した身なので、金欠が故に勉強できない苦悩はとてもよく分かります。

アルバイトできれば良いんですが、健康上の理由で無理だったり学業と両立しにくかったりと、何かとハードルが高いです。

だから、『できれば』ですね。①と②ができていれば、採用する会社はきっとあるはずなので。

高卒でベンチャー企業就職について思うこと

ベンチャー企業というのは、夢のカタマリのような場所だなあ、と思います。

ハイキャリアを目指せる一発逆転の場所でもありますし、一夜にして多額の借金を背負ってしまう悪夢のような場所でもあります。従業員としてそこに参入するのも、ある意味ギャンブルです。

でも、そんな環境だからこそ生き抜く力が身に付きますし、会社が倒産しようが何であろうが、『何が起きても大丈夫』というマインドを手に入れられる所です。

かく言う私も、新卒で就職した会社の2倍以上の給料になっていますし、転職活動するとその倍が見込めたりもします。すごいですよね。

ただ、ブラックな労働環境になりやすい側面もある訳でして……やっぱり、『条件次第ではアリ』なのかなと。

現場からは以上です。

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