き、きつい……。IT業界に就職したは良いけど、こんなにきついの?
残業は多いし、仕事は楽しくないし、友達と遊ぶ時間も取れない。
このままじゃ心を病んでしまいそうだよ……。どうしよう。
そんなあなたを助けたい。
IT業界に10年以上いますが、友人はほぼ全てIT業界から撤退しました。いい加減孤独です。
そんな経験から、今IT業界で働いていて心が辛い人に何か良いアドバイスができればと思い、こんな記事を書いています。
ということで、この記事はこんな人がターゲットです。
- 社会人1~3年目、IT業界勤務
- 仕事が苦しい・仕事が楽しくない・仕事から逃げたい
- 心を病みそう・心を病んでいる(または精神科に行った)
断言します。こんな状態で仕事をしていても、1ミリも良いことはありません。
何より悲しいことは、仕事が楽しくない理由の多くは、あなたが原因ではないという事なんです。
よく言われますよね。仕事が辛いのは当たり前で、耐えられないのは己の責任だと。ひどい時は、社会不適合者だなんて言われている場面も目にした事があります。
自分ではない他人の事は、皆好き勝手言うものです。
本当のジャッジは、あなたにしかできません。
この記事では、『心を病みやすい職場環境』から、『よりよい転職先を見つけるためには』という所までをご説明いたします。
少しでも、今心が辛い人の助けになれば幸いです。
Contents
スポンサーリンク
【体験談】IT業界でうつ病になりそうなら、すぐ転職すべき理由
元々心を病みやすいだとか、精神が不安定だといった要素が無いにも関わらず、IT業界に入ってメンタルを壊してしまう人がいます。
頑張って仕事をしよう、社会の役に立つ人間になろうと思っていたはずの人でも、受け入れてもらえずに病んでしまう事があるのですね。
それは、社会への適合力が無かったからでしょうか。根性が足りなかったからでしょうか。
断言しますが、そんなことはありません。
残念なことに世の中には、良くない会社を引き当ててしまったがために心を病んでしまったり、ひどい時は身体を壊してしまったりという人がまだまだ沢山います。
何も、最初に就職した会社にずっと勤務し続けなければいけない訳ではありません。転職に負い目を感じているなら、それは間違いです。
『社会人になって3年も経っていないのに転職?』なんて言われる事もありますが、時には一刻も早く逃げなければいけない環境というものがあるんです。
そこで、『こんな会社からは逃げるべき』だという例を、いくつか紹介します。
第3位:残業時間が自慢話になるほど残業している会社
まずは残業が習慣化しすぎていて、もはや自慢話になるほど残業している会社ですね。
こういった会社は、素直に表現するとすごく危険です。
何故なら、睡眠時間が短くなるほど心を壊すからです。
月に80時間残業しても、「200時間残業してないの? まだまだだな」なんて、謎の優越感トークが繰り広げられることがあります。
変化球として、「1日に5時間……寝られたら良いよね」という風に、寝てない自慢に切り替わる事もあります。
何を隠そう、これらは実際に私が昔、言われた言葉なのですが。
残業時間が長くても、正直誰も得してないですから。
損して得とれなんて言いますけど、これはもう損して損してるんですよ。
会社は残業代を支払わなければならないし、当人は残業代と引き換えに、自らの健康を害しに行っています。
これでみなし残業なんかで残業代が支払われないというダブルコンボの場合もあり、こんなのはもう最悪です。
残業時間が長く、休める時間が少ないと、精神面にも大きく影響してきます。
『睡眠時間が少ないと人は短気になる』というのは、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
あれ体験してみると分かるんですが、短気になるだけではなく、感情が動きやすくなるんですよ。心が動いていないと眠ってしまいますから。
そして、どんどんネガティブな気持ちになっていきます。
平日1日の残業時間が4時間を超えると、次の日の稼働率は体感で言うと60%くらいに下がります。
それが5日続くと、今度は土日ゆっくり休んでも、朝スッキリ目覚める事ができなくなります。
これは私の感覚ですが、ある程度他の人にも当てはまる内容だと思います。
無限に働き続けられる人なんて、いないですからね。
残業時間が長くなってしまう原因は、大きく分けると2つです。
- 個人が請け負っている仕事量が多すぎる上、短縮不能
- 残業が当たり前になってしまい、帰りづらい空気が出ている
①の場合は仕事を効率化することで対処できる可能性がありますが、②の場合はもうどうにもなりません。
残業代で稼ぐ習慣ができている可能性もあり、こうなると残業にメリットがあるため、おいそれと帰る訳にも行かなくなっているんです。
効率の悪い仕事は、一時的には稼ぐ事ができるかもしれませんが、長い目で見ると完全にマイナスです。
残業時間はなるべく改善し、改善不能な場合は転職を考えましょう。
第2位:コミュニケーションの取れない上司がいる会社
続いて、コミュニケーションが取れない上司がいる会社も、転職を考える要因のひとつです。
ただ、ひとつだけ注意が必要です。
コミュニケーションって自分と相手とのやり取りの話なので、必ずしも相手に非があるとは限りません。
特によく聞くのは、「上司が(自分のためだけに)アレしてくれない、コレしてくれない」という愚痴です。ほんとこれ、よく聞きます。
少なくとも従業員でいる時間は、会社のためになる事を考えましょう。
この場合はそうではなく、『一緒に仕事をする上で弊害が出てしまう上司』ですね。
人の正常な判断力を奪う上司。仕事しない上司。ここがジャッジポイントです。
上司だって人間ですから、もちろん完璧ではないです。
ただ、常にサボる事ばかりを考えていたり、個人や会社の未来について微塵も考えられていなかったりと、仕事そのものに支障がある人、いますよね。
中には、自分の個人的なことで暴力を振るってしまったり、部下が会社に来づらくなるレベルまで徹底的に怒鳴りつけたり、嫌がらせをしてきたりと、個人攻撃に発展してしまう場合もあります。
この場合は、速やかに逃げた方が良いです。
そもそも、他人に危害を加えるとか、会社に貢献していない人が上司になっている時点で、その会社の判断基準はおかしくなってしまっているんですよ。
年功序列とか、どれだけ成果が出ていてもより古くから会社にいる人が優遇されたりと、仕事内容以外の面で昇進が判断されている可能性があります。
長く居るから優遇してあげたいという上層部の気持ちはとてもよく分かりますが、後輩が育たない原因になってしまいますので、残念ながらNGです。
仕事をしない人や、他人に危害を加える人が上司の立場になってしまうと、その下につく人が全員不幸になってしまいます。
雇われる身では、残念ながら上司というのは選べませんので、こういった上司にあたってしまった場合は、素直に諦めて転職しましょう。
第1位:社員に正常に給料が支払われない会社
会社の経営状況が苦しくなると、社員への給料が先延ばしになる事があります。
給料が支払われないのに、労働をしなければならない。これが現状考えられる中で、最も状況が悪いです。
いや、たとえばこれが経営改善のための一手だとして。
今月の経営危機を乗り越えるために、どうしても1ヶ月、給料の支払いを遅くしたいだとか。そういった理由があるなら、信頼関係次第では耐え忍ぶ事もありますよ。
私が話を聞いた中で最も重かったのは、経営危機だと言われて3ヶ月以上経っても給料が支払われず、支払われる目処すら立たないという状況がありました。
その知人の方は、どう対処して良いのか分からず。どうも、自分の生活状況が悪化していくのと会社内での信頼関係とを天秤にかけて、迷ってしまったようなのですが。
はっきり言って、もうここまで来ると、『会社』ですらない状況です。
生活するためのお金を保証する代わりに会社のために働いてくださいよ、というのがサラリーマンなわけですから。生活が保証されていないのに、会社のために働く訳にはいかないんです。
あとは信頼関係次第で、会社が復活すると願って働く道はあるかもしれませんよ。
でも、3ヶ月以上経っても支払いの目処すら立たないだとか、何も説明されていないのに雇用関係だけが続いている状況だとか。こういった場合はもう、速やかに逃げましょう。
この段階まで来ると、信頼関係や立場の弱さを悪質に利用されている可能性があります。借金を背負う前に、どうか転職してください。
ここは一例として『給料』と書いたのですが、同じように社員の利益を害する行為として、『残業代不成立 or サービス残業』『不正に雇用条件が変わる』なども当てはまります。
前に聞いた話では、みなし労働時間制度を利用して残業代を支払わないようにしている会社で、そのみなし労働時間を超過して残業した場合に、代休が付くという制度の会社もありました。
しかし、その代休は取らず、有休を使えという風に社員に教育されていたそうです。なお、残業分の賃金は支払われていません。
これはもう、搾取の領域だとは思いませんか。
サラリーマンとて、働いた分の利益を得る権限を持っているんです。それを不当に減らす、もしくは無くす行為を働いている会社は、即刻転職するべきだと私は考えます。
IT業界でうつ病にならない転職先を探す方法
さて、ここまでは心と身体を病んでしまいがちな、うつ病になりやすい会社についてお話してきました。
でも、いざ会社を離れようと思うと、恐怖がありますよね。また似たような境遇で働く事になったらどうしよう。キャリアはどうなる? もし転職できなかったら?
ここには個人の要素が入って来るので、「こうすれば転職できますよ!」という事は言えません。ただ、転職にあたり、やっておきたい事はあります。
それは大きく分けると、下記3点です。
- できるだけブラックではないと思われる会社を探す
- 狙った会社に就職するためのスキルを身につける
- 自分を適切にアピールするための戦略を考える
それぞれ、見ていきましょう。
1.できるだけブラックではないと思われる会社を探す
第一に、今上記でお伝えしたようなブラック企業に勤めている立場で、また同じように会社を探しても、ブラックな場所に勤めてしまう可能性が高いです。
もちろん、ここに関しては会社ごとに性格が異なるので、一概には言えません。
でも、自分が良いと思って選んだ会社がブラックだった訳ですから。同じ手段では探さない方が良いですよね。
なるべくブラックではなさそうな場所を探すための作戦はあります。それは以下です。
- 『誰にでもできる仕事』を探さない
- 下請けより元請け
- 人材・労働力をビジネスの中心にしている会社を選ばない
もちろん、こういった業種だから悪いという事はないんですよ。誰にでもできる仕事でも、下請けでも人材派遣でも、良い会社は沢山あるだろうとは思います。
でも、今うつ病かもなと思えるほどメンタルの調子を崩していて、次に行った会社でもうまくいかなかったら、絶望してしまいますよね。
ならば、これらの会社は避けたほうが良い。そう考えます。
まず、『誰にでもできる仕事』。これは、求人誌などのキャッチコピーがとても目を引くものになりがちです。
「誰にでもできる簡単なお仕事ですよ」「未経験歓迎」こう言われると、ついつい手を伸ばしてしまいがちですよね。
でも、誰にでもできる仕事だということは、機械に取って代わられる仕事で長くない可能性がありますし、人も自由に入って来るので、どんなタイプの人と出会うか全く分からない状態です。
世の中には実に様々な人がいます。
人を選ぶ仕事は、選ばれた人のタイプが似通っている事が多いです。つまり、コミュニケーション上の障害を発生させにくい。
次に『下請け』『労働力がビジネスの中心』ですが、これは突き詰めていくと同じ事です。しかし、ビジネスモデルとしては異なるので別々に書きました。
どちらにも言えることは、『自社で商品を持っている訳ではない』という所ですよね。
このタイプの会社は労働力が利益になっているが故に激務となりがちで、社員のライフワークバランスのコントロールが非常に難しいんですよ。
難しい仕事をどんどんこなして、すぐにスキルアップしてやるぜ! ……という方は良いんですが、心をやられていて元気が無い時に挑戦する会社ではないかなと思うのです。
2.狙った会社に就職するためのスキルを身につける
もし自分が何のスキルも持っていない状況だとしたら、何かのスキルは身に付けましょう。
スキルというのは、ITで言うとソフトウェア開発やネットワークの技術です。これは分かりやすく、自分を守ってくれます。
人って、必要とされている所に行くから居心地が良いのであって、常に「お前の代わりはいくらでもいる」「やりたくないならやらなければいい」と言われている状態だと、心が荒んでいきます。
そして、ノースキルで挑戦できる仕事ほど、こういった環境になりがちなんです。
キャリアアップと聞くと、意識が高く技術力もある人が挑戦する、なんかイケイケな環境という風に考えてしまいがちですが、実際はそうではありません。
世の中に『意識高い系』という変なイメージが先行したがために、悪い印象に思えてしまっているだけです。
高い技術力、高いスキルを持った会社は、居心地が良いです。
ワークライフバランスも守られ、労働者を下に見るような変なカルチャーもなく、落ち着いた空気で仕事をすることができます。
なぜなら、労働力や人材というのは、会社においては何よりも大事だと考えているからです。
一方で、ノースキルでもできる仕事の人材を確保している人達からすると、これは真逆です。
何しろ、人を選ばないので労働力の確保が簡単です。とにかく仕事をしてくれれば良いので環境については放置されがちで、結果として様々なことが悪い状況に陥ってしまうんです。
何度も言いますが、『なりがち』というだけで、すべての会社がこうではないですよ。状況的に、そうなりやすいというだけです。
「気に入った会社が見つかって、ここを受けたいと思うけど、下請けだしな……」という場合には、迷わずそちらを受けた方が良いです。
3.自分を適切にアピールするための戦略を考える
これだという会社が見つかっても、自分を売り込むという事ができないと、転職活動で気に入った所に採用される確率が低くなってしまいます。
そのため、自分をアピールする作戦を考えておきましょう。
ポイントは以下の3点です。
- 自分に何ができるのか
- 自分がどんな成果を出してきたのか
- 自分はどういう仕事がしたいのか
これを、会社目線で話すという事がとても重要です。
自分に何ができるのか、つまり純粋なスキルの部分ですね。これまでやってきた事から抽出しても構わないので、得意分野が何かというのは必ず考えておきましょう。
『私はコレで戦う』と決める、ということです。
次に成果です。成果は、これまでにしてきた仕事によって、会社にどんな貢献をしてきたのかという目線で話を用意しておきましょう。
より具体的であるほど、相手方も自分の会社でどのように貢献してくれそうか、イメージが付きやすくなります。
最後は、自分の目標です。これは必ず、相手方の会社目線でどんな貢献がしたいのか、それを語るようにしましょう。
この3つをきちんと抑えて話ができれば、少なくとも論外にはならないはずです。
うつになる位なら、逃げて良いんだ。
ということで、今回は『心を病みやすい会社』『転職するためのポイント』についてお話をしました。
もしですね、自分だけの力で転職するのは難しそうだなと思ったら。転職エージェントを使って、仕事を紹介してもらうようにしましょう。
私も実際に使ってみたのですが、自分が知らない情報を無料で色々くれるので、登録しておいて損はなかったです。
特に、仕事はきちんと続けているけれど、いまいち自分の強みやスキルを伝えるのが苦手だという方。
100%ではないですが、転職エージェントの方で吸収してくれます。会社にアポを取ったり、会社を探したりという事を無料でやってくれるんです。
私も昔、IT土方系の会社に勤めていた事がありました。毎日毎日、決められた試験をこなす日々でした。
試験のやり方は覚えられたので最初は良かったのですが、その後はスキルアップできませんでした。単純作業はすべて部下の仕事で、上司は気付くと大体寝ていました。
でも、家族も周りの人も、言うんです。「せっかく社会人になったのだから、働けるだけありがたいと思いなさいよ」「3年は仕事しないと、転職で不利だよ」
そりゃ、周囲の人は言います。だってあなたが心配だから。でも、仕事の状況を本当に理解しているのは、あなた1人なんです。
この記事で、ひとりでも多くの方の心が軽くなればと思うばかりです。