今、中学生です。将来は小説家になりたい。
どんな事を準備すれば小説家になれますか?
どうすれば小説が書けるようになるでしょうか?
こういった疑問に答えていきます。
これから小説を書き始めたいと考える時って、何から始めようかと気になりますよね。
私が中学生だった頃は、自宅にあったMacOSの7.6だかなんだかを使って小説を書いていました。
あれから、少なくとも15年以上。まだ小説を書いていて、書籍化のお話も頂いた事があります。色々あって本は出ませんでしたが、まだ書き続けています。
今回は、中学生の時に意識しておきたい『小説の書き方』について説明していきます。
といっても、堅苦しい作法の話は基本、登場しません。
経験上、最初の一本で細かい事を意識していると、話が完結まで書けないんです。
この記事では、今中学生だという方に向けて、『小説家になれる可能性を少しでも上げるための方法論』をご紹介します。
私もそこまで有名ではなく、『売れる作品の書き方』は永遠に研究を続けていく題材です。
でも残念なことに、はるかに多くの方が、『売れる作品を書こうとする』という所まで辿り着けない側面があります。
今回は、そんな問題を解決するための内容になっています。
Contents
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中学生に向けて小説の書き方を大真面目に説明したら不真面目になった
私から伝えたい事は、以下の3つです。
- 最初の一本は『相当積極的にパクっていい』
- 文章作法は一切気にしなくていいから完結まで書く
- 酷評を受けても必ず人に見せる
この3つです。
正直、この3つをきちんとやり切る事ができれば、小説家になるための第一歩は間違いなく踏み出せていると言っていいと、私は考えます。
上記の3つには、『継続的に小説が書けるようになる』エッセンスが、無限に散りばめられているからです。
1.最初の一本は『相当積極的にパクっていい』
オリジナリティとは、コピーの上に存在するものです。
イラストも模写から始まる事が多いように、多くの作品の良いところを抽出しようと努力することで、確実に先の段階へと進むことができるようになります。
「そんな、人の作品をパクるなんて……」と思う事も、あるかもしれません。
でも、考えてみてください。
多くの場合、身近に触れた『あの作品』や、昨日見た『あの作品』に感動して、「物語を書いてみたい!」となったはずです。
何も理由がないのに、『小説家になりたい』と思う事はまずありません。
その自分が感動した作品の、『何が良かったのか』。これを知らずに小説を書き始めるなんて、難しそうだとは思いませんか。
まだ中学生なら、触れている作品の数も20代、30代の人に比べればどうしても少なくなります。そこはこれから触れていくしかありません。
でも、今触れられている作品を研究しなければ、自分の手で面白い部分を書いてみなければ、先に進めないんです。
どうせやるなら、徹底的にやりましょう。
自分の中で、良いと感じた作品の『良かったと思う部分』と『関係がないと思う部分』をきちんと言葉にして、その『良かった部分』だけを使って小説を書き起こすんです。
それ以外の部分に色々な妄想を張り巡らせれば、意外とけっこう違う作品になります。
これを続けていくと、やがて『小説とはどういった要素に分解されるのか』が答えられるようになっていきます。そうなれば、上達するための道がかなり明確に見えてきます。
とにかく良いと思ったものは何でもパクる! そのくらいの気合いが必要です。
2.文章作法は一切気にしなくていいから完結まで書く
文章作法は、最初のうちは覚える事が多くて大変です。
でも、小説を一本書くことができれば、関連付けて覚えられるので、丸暗記のように覚えなくて済みます。
だから、文章作法を覚えるのは後の方が都合が良いです。
『なぜそれが見やすいのか』が実感できないうちから作法を覚えても、うまく使いこなせません。
だから、とにかく小説を書きましょう。我々は書くしかないんです。
三点リーダー(……)なんか使わなくていいです。『・・・』でも問題なく読めます。
疑問符(?)や感嘆符(!)のあとに空白を空けなかったからといって、今まで書いたものを読み返して直す必要なんてありません。
最初のうちは、『読み返して直す』これさえ、先が書けなくなる悪魔のようなステップです。
もちろん、これは後々必要になるものです。
とくにインターネットに小説を公開してみたいと思うなら、これらができていないだけで、一定数の読者から批判を受ける事があります。
自分の文章を読み返すというのは、作品が完結した後にやるのであれば、非常に効果があることです。
でも繰り返しますが、最初の一本はやらなくて良いんです。
私は小説作法から覚えようとして、完結まで書けずに離脱していく人を沢山見てきました。
初心者のうちは、『面白いものを書く』以外に意識を集中させるのが難しいんですよ。私もそうだったので、よく分かります。
だから、とにかく全力で『面白いものを最後まで書く』ここだけに集中してみましょう。
そこに自然と答えはあります。
3.酷評を受けても必ず人に見せる
少し手前でも触れましたが、インターネットに公開するのはやめましょう。
最初から下手に批判の嵐を喰らうと、立ち直る事ができなくなります。
インターネットというのは、書いた人の顔が見えないから余計に批判を受けやすくなります。
『人が精魂込めて作ったもの』だという認識が、どうしても薄れてしまうためです。
でも、面白いものを作るためには、自分の作品が『どの程度面白く書けているか』を確認しなければなりません。
だから、友人に見せるようにしましょう。
親でも良いんですが、世代間のギャップが埋められない人に見せてしまうと、あんまり良い意見がもらえない可能性があります。
もし見せる友人が居ないという場合は、小説を書いている人を探してみましょう。……まあクオリティは下がるかもしれませんが、最悪私でも連絡を頂ければ読みます。
面白くするために、どうすれば良いか。
ここだけに意識を集中できる人に見せるのが、成長するためにとても大切なことです。
小説というのは読者がいて初めて成り立つものですから、最終的には読者が楽しいと思うものを書かなければいけません。
「面白いものを書けば、読者はついてくる」
そうだったら美しいのですが、生きてきた歴史が違う以上、自分が面白いと思ったものを読者が面白いと思ってくれるとは限りません。
つまり我々は、必ずいつか、作品に対しての『批判・非難』と戦わなければならない日が来るんです。
小説家を目指すと思うのであれば、絶対に付いて来ます。ここから逃げる事はできません。
でも、怖がる必要はないです。ひとりの意見は『ひとりの意見でしかない』という事を、もうひとつ覚えておいてください。
考える事はひとつです。『より多くの読者を満足させるためには、どうすればいいのか』。
あとは、実験を繰り返していくだけです。
中学生の頃の自分に伝えたいこと
私は小説の世界では師匠が居ないので、もっとこれを早く知れていればなと思います。
人に見せると、やれ「○○のパクリ」だの、「文章作法がなっていない」だのと言われます。
でも、それで心を折られてしまったら、もう小説家にはなれないんですよね。
私はとにかく物語を作るのが好きで、それなりの数、作品を作ってきました。
山のような批判を受けて、学校の先生には「お前にはどうしても小説家を目指させたくない」とまで言われました。まあ今考えても、さすがにこれはちょっとひどいなと思います。
でも、完結させたひとつひとつの作品すべてが通過点です。
あれを書かなければ、出版の依頼が来る所まで小説を書き続ける事はできなかったと、力強く言えます。
これからも、私は頑張って小説を書いていきます。
若い仲間が増えたら嬉しいなと思いつつ、この記事が参考になっていれば幸いです。