フリーターやサラリーマンの仕事というのは、基本的には時間を消費してお金を貰うものです。
好きで仕事をしている場合は良いのですが、どうしても生活のために仕事をしているという方も少なくはないでしょう。
そうすると、時には、しばしば、仕事の愚痴を言いたくなってしまいますよね。
また、自分は言っていなかったとしても、仕事の人間関係の中には愚痴っぽい人、すぐに文句を言う人、面と向かっては言わないけれど、裏でフラストレーションを溜めている人など、様々なタイプの人がいます。
この記事は、そんな『愚痴の嵐』に身を寄せるしかない人たちに向けて、そういった環境下で現実的にどう動いていくか、という話をしていきます。
私は不平不満の嵐のような職場環境で何年も過ごしてきて、何度も悩み、様々な行動を取ってきました。
今回はその体験について共有する記事にできればと思いますので、気になる方はどうぞ最後まで読んでいってください。
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仕事で愚痴ばかり言わない・聞かない方法【もう、やめよう】
結論として、仕事で愚痴を言わない・聞かない方法は、すごくシンプルです。
それは、『愚痴を言うのがまずい環境を作り出す』ということです。
愚痴を言っているのが他人でも、自分でも同じ事が言えます。
そんなことができたら苦労しないよ、と思う事があるかもしれません。私も、長らくこれを作る方法が分からず、悩んでいました。
でも、感情的な多くのことは、仕組みで解決することができます。
愚痴を言うのがまずい環境をどう作り出したら良いのかについて解説します。
愚痴を言うと、どうなるのか
まず、自分が愚痴を言わなくなる方法について。
必要なことは、『愚痴を言うとどうなるのか』というストーリーを、どこまで思い描けるかです。
ストーリーを思い描くためには、『愚痴を言うことはデメリットしかない』という事をまず理解することです。ここに尽きます。
なぜかと言うと、愚痴を言って相手に聞いてもらうことは、承認欲求が満たされるので気持ちが良いんですよ。
「別に気持ちよくて言ってる訳じゃない」と思う事があるかもしれませんが、言う事自体がデメリットしかないのについ言いたくなるのは、そこに何らかの変化があるからですよね。
『一時的には気持ちが良い』という状態が起こるので、人は愚痴を言いたくなります。
ストレス解消になっているんです。これをまず、認めましょう。
しかしこれは、長期的に見るとマイナスしかありません。
- 愚痴を聞かされる方は共感を強制される
- 他の人にも伝染する
- 言えば言うほど愚痴っぽくなり満たされない
- 他人について愚痴を言うと陰口となりいずれ本人の耳に届く
という、魔のループが待っています。
愚痴を聞く側の『共感の強制力』は大きいです。人は何かを強制された時に疲労や怒りを覚えます。
言っている本人は気持ちよくなれますが、聞いている側に知らずのうちにストレスを与えているんです。
そして、自分が不平不満を言えば言うほど、より多くの不平不満を見つけられるようになります。
これは本当の話で、『不平不満を言う=気持ちがいい』ということが、脳内にインプットされてしまうんですよ。
聞いている相手にも伝染し、愚痴っぽい人が増えていきます。
「あんなに愚痴を言っている人が居るのだから、わたしも少しくらい……」という成り行きです。
まるで人がSMSからLINEに移行した時のように、『愚痴ユーザーが増える』現象が徐々に起きていくわけです。
愚痴の魔のループ
ここから先が地獄です。
まず、愚痴を言っても現状が変わる訳ではないので、不平不満はさらに溜まっていく一方です。
そうすると、吐き出しても吐き出しても解決しないストレスを心のどこかで抱える事になります。
不平不満は、本人の目から見ればひとつの真実。それがさらに愚痴を加速させていきます。
あるひとつの真実を証拠にして、足りない部分を想像で補って愚痴を言い始めるんです。
そのレベルまで行くと、今度は他人についての愚痴を言い始めます。
これは愚痴ではなく、悪口・陰口です。
「あの人が○○してくれない」「あいつはダメすぎる」「まだまだだな」
こう言うことで、自分の安全な地位を確保し始めます。
この頃には愚痴ユーザーが増えているので、周囲も同じ事をし始めます。
おそらく、グループの中でも特にはずれた・または目的を達成できない存在が一方的に言われるようになり、心を病みます。
その人が居なくなると、今度は別の人を叩き始めます。
いじめの誕生です。
しかも、本人は組織を良くするためにやっているつもりです。『事実』という強力な矛を手に入れて、よりエスカレートします。
そして、やがて自分が信頼していた人まで叩くようになり、組織は終焉を迎えます。
『自分のクローンのように働いてくれる存在』は、永遠に現れないからです。
こうなるというストーリーを、どこまで描けているのか。それが大切です。
私も以前は愚痴・陰口ユーザーの1人だったのでよく分かるのですが、本人は『ダメな奴を良くするためになんとかしたい』という気持ちです。
自分の身勝手な思いで人を『ダメな奴』認定している事そのものがダメなんですけど、自分の正義があるので、中々そこには気が付けません。
私の場合は、人の多様性を理解できないが故の空回りでした。
愚痴を言うのがまずい環境を作り出す方法
さて、愚痴を言うとどうなるのかが正しく理解できれば、少なくとも自分の抑止力にはなるはずです。
一時の快楽に身を任せる生き方をしてはいけないということは、ある程度誰もが理解しています。
もしどうしても愚痴が治らなかったら、『愚痴を1日も言わなかった日』をカウントするようにしましょう。
お酒やタバコと一緒です。
これで自分の愚痴を回避できたら、今度は人からの愚痴を聞かない環境づくりをします。
愚痴を言う人を遠ざける、なるべく聞かない
まず、当たり前と思うかもしれませんが、なるべく愚痴を言う人を遠ざけましょう。
人の愚痴に耳を傾けるのはNGです。それは優しさではありません。
私はここを強く勘違いしていて、5年以上かかってしまいました。
愚痴を言わない人間にとって、人の愚痴に耳を傾けるという行為は「相手も大変なんだし」という優しさから来ています。でも、これはNGです。
なぜなら、愚痴は『進化するストーリー』を持っていて、いずれ『魔のループ』に陥るからです。
今聞いていれば良いという事はないんですよ。本当に、ここだけは気を付けましょう。
愚痴は言っても満たされない事なので、どんどんエスカレートします。そして、それは他人の悪口・陰口に派生していきます。合言葉は『真実』です。
なので、まず愚痴を言う人を遠ざける。その人がキーパーソンなら、なるべく事務的なやり取りに終始する。これが大事です。
愚痴を聞かされそうになっても、たとえば仕事なら『忙しい』アピールをして、なるべく愚痴を自分から遠ざけましょう。
「そんな、見放すみたいなことは」と思うかもしれません。
ですがその行動は、間違いなく優しさです。
過去より未来に目を向ける
愚痴を言いたくなるひとつの理由として、『愚痴でも言っていないと話題がない』という問題があります。
昔話と一緒です。そもそも日常で感じる事がネガティブなものばかりなので、それが話せないと他に話すことが無くなってしまうんです。
でもこう考えた時、すでに魔のループに片足を突っ込んでいます。
『自分達の未来』について話すという選択肢を失っているからです。
基本的には、未来の愚痴を言うことはできません。(本当にエスカレートすると、妄想で愚痴を言うことはできます)
「こういう事がしたい」「こうなったらいいのに」という話題から始めて、「どうしたら達成できるかな?」という事を話すようにしましょう。
つまり、未来について具体的な手法で話をします。
私が実際にやってみた感想としては、これはかなり効果的です。
なぜなら、未来や将来のありたい姿に対する『ワクワクを語る』ことは、『愚痴を言う』のと同じくらいの気持ちよさがあるからです。
同じ未来を共有できると、人は承認欲求が満たされるんですよね。
様々な方法を試しましたが、私としては今のところ、これが一番おすすめです。
思いきって、『愚痴を言うのをやめようと思う』と話す
ある程度信頼関係があるなら、思いきって『愚痴を言うのをやめようと思う』と話すのも有効です。
ちゃんと相手が心ある人間なら、間違いなくそのデメリットに共感してくれます。
ただし、もう愚痴に両足を深く突っ込んでいて、ネガティブの渦に飲み込まれている人には、これは通用しません。
愚痴を言わなくなる=死、だからです。
ゾンビが光に当たると消えるのと同じです。
愚痴を言い過ぎると、『愚痴を言うのは自然な感情で、誰にでもあって当たり前なんだ』という、謎の確信が生まれます。
なぜなら、自分の周りには愚痴を言う人しかいないからです。
騙されないでください。あなたの周りに愚痴を言う人が多いのは、あなたが愚痴を言っているからか、優しさゆえに聞いてあげているからです。
普通は、『自分が誰にも愚痴を言わない』『愚痴を言う人を遠ざける』『未来について語り、実際に行動する』これを揃えれば、周囲のほとんどの人はポジティブになってくれます。
でも、当人がネガティブの闇に呑まれている人は、他の人の変化にも気付いてくれません。
残念ですがこういった場合は、諦めるしかないかもしれません。
私の周囲にも、そういう方は一定数います。でも、今のところは諦める以外に道を発見できていません。
また、何か方法が見つかったら、こちらに書いていこうと思います。
仕事の愚痴は、言いたくなるもの
ここに書かれていることは、今愚痴っぽくなってしまっている人からすると、「綺麗事だ」と見られてしまうかもしれません。
確かに、仕事の愚痴はつい言いたくなるものです。
解決の方法などは後から自分で編み出すのでも構わないので、せめて『愚痴はドラッグ』これだけは、覚えて頂けたら良いなと感じています。
「愚痴を言う奴はダメだ」と言う人も居ますが、愚痴って言いたくなるものなんですよ。
そういう気持ちはあるんです。愚痴の厄介な所は、『真実を語っている』という事なんです。
ままならない現実。理解されない相手。
そういう要素を筆頭に、愚痴は言いたくなるんですよ。
一度愚痴を言ってみれば、意外とそれが気持ちいい事がすぐに分かります。
悪口・陰口も同じベクトルです。
誰でもグループの中で働いている以上、100%防ぎ切るというのは、中々難しい事かもしれません。
環境を変えるためには独立するか、トップになるかしか無いという場合があるからです。
私も愚痴を言わず、言わない人を増やすべく、これからも意識して頑張っていきたいと思います。