今の会社、まだ勤めて半年なんだけど、転職しようかと思ってる。
でも、半年で転職するのはちょっとまずいかな……実際どうなの?
IT業界に半年で転職するのはあり?
就職して最初の会社は、半年で転職する意思を示しました。今ではとある会社の採用担当です。そんな立場から、体験談を混じえてお話します。
就職した会社がどうしても合わない時ってありますよね。
ブラック労働、人間関係……でも、すぐに辞めたい時に思う事は必ずこれです。「こんなに早く辞めて大丈夫?」
ということで、この記事では半年で転職する事を考えた時、どうしたら良いかという話をしていきます。
筆者がIT業界にいるので、少しIT寄りのお話になるかもしれません。その点、ご了承頂ければと思います。
社会人経験半年という事なので、一応20代前半の方向けに書いていきますが、フリーターから正社員になった方にも使えるように意識します。
それでは、さっそく本編に進みましょう。
Contents
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【IT】会社を半年で転職するのは悪くないけど理由は明確にしよう
まず最初にお伝えしておきたいことは、『転職で不利になるのは在籍期間が短いからではない』ということです。
在籍期間が短いからではなく、退職理由が合理的ではないから不利になるのです。
転職の回数を増やすと不利になるというのも、会社にとって転職理由が合理的ではない事が多くなるから、結果として不利になるということです。
採用担当になってよく思うのですが、ぶっちゃけ『その人が優秀かどうか』という事ですら、二次的要素でしかありません。
『会社にとって利益になるか』が最大のジャッジです。
利益になるなら、単なる労働力だとしても十分社員になれます。
そこで、会社を半年で辞めた時に考える事は2つです。
1.辞めた理由を他責にしないこと
つい、前の会社がどれだけひどいか話したくなる事があるかもしれませんが、多くの会社は「この人、かわいそうだから社員にしてあげよう」という風には動きません。
就職面接だって商談なので、自分が不利になる事は言わないようにしたいですよね。
そこで、『辞めた理由を他責にしないこと』というのは、とても重要です。
なぜなら、初対面の人から見ると、他責にすることで「この人は責任感が無いのかもしれない」と想像して判断される場合があるからです。
それは相手の『候補者を見る能力』がないのではなく、そもそも面接で共有できる時間というのがとても少ない所に原因があります。
すごくざっくり言うと、『箱の中身を2秒だけ見て当てるゲーム』みたいなものです。
初対面の人の第一印象ってわりと当たるけれど、細部まで見ていくと当たっていなかった、という事は多いですよね。
言い換えると、出会って間もない時にネガティブワードを出すことで、相手からは『ネガティブな人』と思われる可能性が高くなるということです。
たとえ前職がかなりひどい環境だったとしても、「ひどかったから辞めた」と単に前の会社を否定するのは辞めておいた方が無難です。
たとえば「こういう環境で、自分が会社に貢献できていない事は明確だったし、自分の成長も妨げていた。より貢献できる会社に転職しようと考えている」と、少し噛み砕いて話をしてあげる事で、相手の印象はグッと良いものになります。
嘘を言うのではなく、感情論を排除して説明することを心がけましょう。
2.転職先で貢献できる自分の強みを発見しておくこと
『転職で不利になるのは在籍期間が短いからではない』というお話をしましたが、正直な所お話すると、在籍期間が短いうちに何度も転職を繰り返すと、少し不利になります。
というのは、『そもそも書類選考で落とされる』という確率が高くなるからです。
1度の転職であればそこまで大きく響かないかもしれませんが、2度、3度と短い期間の転職を繰り返すと、確実に響いてきます。
面接まで辿り着けなかったら、転職できる可能性はどんどん下がっていってしまいます。
だから、今のうちから『会社が自分に与える評価』を気にしながら仕事をするというのがおすすめです。
状況が余程悪くて、短期間で転職を繰り返してしまった場合でも、数少ない面接のチャンスをモノにできるのであれば、転職の可能性は出てきます。
そのために、今日からでも『会社から見た自分の評価ってどんなものだろう』と考えてみましょう。
そう考えた時、「特に周囲と変わらないな」「別に、自分のポジションってないよな」と思う場合は注意が必要です。
もちろん、世の中にはたくさんの人がいるので、もしあなたが会社を辞めたとしても、それだけで会社の事業が続行不可能になることはあまり無いと思います。
わりと重要なポジションに就いていたとしても、何だかんだやっていくものです。
しかし、替えが効かない存在ではなくても、会社には貢献しています。
自分の市場価値を調べる方法は、手っ取り早いのは転職エージェントに相談して、実際に転職の可能性を出しながら、話をしてみることです。
他の企業が自分に出す反応が分かれば、これから自分が取るべきアクションも分かります。
半年で会社を退職した上、空白期間があるんだけど転職できますか?
実際、職務経歴書上に空白の期間があると、必ず採用担当はそこを聞いてきます。
中々就職先が決まらずにニート、という人でも、仕事をしなければ生きていけませんよね。
そこで、『経歴に空白期間がある場合の対処法』についても書いていきます。
大前提として、その空白期間をきちんとした目的のために使っていて、たとえば勉強していたとか、資格を習得していたとか、そういった場合にはそのまま説明して大丈夫です。
同じ空白期間でも、問題になるのは『何もしなかったが故の空白期間』です。
単刀直入に言うと、仕事をサボっていた期間です。
でも、これに関してもわりとどうにかなる所で、仮にニート1年だからといって、諦めるのはまだ早いです。
1.空白期間の理由を明確にしよう
まずやらなければならない事は、『なぜ空白期間があったか』その理由を考えることです。
単に仕事がめんどくさくて働かなかった……というようでは、どうしても『仕事をする気がない』と見られ、転職は厳しくなっていきます。
でも、そもそも仕事を退職して次の仕事に就けないのは、自分にとって何かが不足していて、会社で満足な評価を得られなかったからですよね。
その理由を考えてみるというのが最初のステップだと、私は考えています。
結局はこれも、半年で仕事を辞めた場合とさして変わりません。相手にネガティブな印象を与えない努力をすれば良い、ということです。
ネガティブな印象を与えないために、抑えておく要素は下記の3つです。
- 離職期間中、何を考え、どう行動していたか
- なぜ転職活動を再開したか
- 離職期間中に得られたものは何か
これをポジティブに答えられれば、そこまで悪く思われる事はないはずです。
2.勉強をしよう
せっかく仕事から離れている期間がある訳ですから、新しい資格やスキルにチャレンジするというのも大事な要素です。
そうすると、前項の『空白期間に対する理由』も明確になるだけではなく、会社に貢献できる可能性も上がり、転職の幅が広がります。
私の友人は、1年間の離職期間中に介護の資格を取得し、IT業界→介護へと業界をシフトさせる事に成功していました。
逆もまたアリですね。プログラミングを覚えて、ソフトウェア開発関係に入るとかですね。
新しい事を覚えるのは思った以上に楽しいもので、空白期間のプレッシャーも和らげてくれます。
何もせずに転職活動をするよりは、余程良い結果を生み出してくれるはずです。
最近はプログラミングスクールが進化して、オンラインで完結して受けられたり、短期決戦型のカリキュラムがあったりと、むしろ離職していなければ受けられないであろう内容もあります。
離職期間も戦略のひとつという事ですね。
半年以内だったり、空白期間があったりしても、転職を諦めるのはまだ早い
私の友人で、お金欲しさにいくつものバイトを掛け持ちしていた人がいます。
スキルアップをして会社員になるという発想が無かったようで、昼も夜も、コンビニなどでバイトをしていました。
一時的にはお金を稼ぐ事ができますが、全く休む時間を作らずにそういった事をしてしまうと、結局は自分の身体に響いてきます。
半年もしないうちに彼は倒れ、空白期間が空いた事で逆にお金がなくなってしまいました。
私はこれを、『立場が不利な時こそ、体力に頼った戦略を取ってはいけない』という、ひとつの教訓にしています。
今回の記事の内容で言うと、数撃ちゃ当たるでいくつも受ける、などです。
面接した上で合格できなかったなら、どこがまずかったかを分析し、改善していく地道な努力が必要です。
また、すぐに会社を辞めてしまったからといって、転職を諦めてフリーターになったりすれば、正社員として雇用される道程はさらに遠くなってしまいます。
転職を諦めるのは、まだ早いです。自分にできる事を探していきましょう。