小説の書き方

あなたの小説の書き方が下手な理由は『ピースが足りないから』です

レベッカ

どうも、小説を書くのが下手なのよね……。
長いこと書いていると思うのだけれど、自分で納得できる完成度にならないのよ。
どうしたら、下手な自分を克服できるかしら?
上手になるためのコツがあったら、教えて欲しいのだけれど。



そんな問題を解決します。



自分の小説って、ことさら下手に見えてしまいますよね。

何年目になっても、過去の自分の小説を見ると、「ああ、あの時はこんな風に書いていたんだな……」と少し恥ずかしい気持ちになる事があります。

Web小説7年目です。最近はブログばかり書いていますが、小説を書きたい初心者の方向けに、有益なコラムを発信します。

今回は、『あなたの小説が下手な理由』として、その原因と解決策を書いていきます。

今、「どうも下手に感じる」「でもその理由が分からない」という方がいたら、ぜひこの先を読んでみて頂きたい。

それでは、本題に入りましょう。

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あなたの小説の書き方が下手な理由は『ピースが足りないから』です

何はともあれ、結論に入りたいと思います。

あなたの小説の書き方が下手な理由は、『ピースが足りていないから』です。

……と言っても、何のことかよく分かりませんよね。

ピースというのは、パズルのピースのつもりで書いています。つまり、必要な情報が埋まっていないというのが最大の原因です。

これはもう、経験すればするほど『パズルのピース』という表現がぴったりに思えてきます。

小説を書いている方であれば、共感して頂ける方も多いと信じています。


私は実際に小説を書いてみて、明らかにパズルのピースが埋まっていないなと感じた時は、すぐにプロットへ戻るようにしています。

そうしないと、結局文章を書いても書いても、思い描く最高の形にならないんですよね。

そのあたりを詳しく説明していきます。

『下手だ』と感じるのは、思い通りに書けていないから

さて、ぶっちゃけ話をしたいと思います。

あなたが『下手だ』と感じているその感覚、他の人に読ませた時に、同じ意味で『下手だ』と感じる人は、いないという事なんです。


自分から見た『下手だ』というのは、頭の中に思い描いている『上手な自分』との乖離があるから『下手だ』と思う訳ですよね。

完全に思い通りに書けていて、自分が思う面白さの部分がきちんと書けているなら、『下手だ』とは思わないはずなんですよ。

ところが、読者は頭の中に作者の世界をそのまま再現できる訳ではありませんから、『下手だ』と思うのは、あくまで今見えている作品に対してです。


つまり何が言いたいかというと、あなたが下手だと思っている作品であっても、公開してみたら意外と良いコメントが付いたというのは、とてもよくある事です。

逆に言えば、自分がもう最高の、これ以上ないという位のノベル・オブ・ノベルを書いたと思っていても、他の人から見ると、スーパーのチラシと対して変わりない反応をされる事があります。

これはもう、仕方がないことです。


ここで大切なことは、自分が『小説を書くのが下手だ』と思っていることは、『上手くなれば解消されるものではない』ということです。

自分が思っている通りに作品を完成させられなければ、結局何を書いても『下手だ』と感じてしまう可能性があるとも言い換える事ができます。

言わば、『小説を書くのが下手』という状態は、鏡の中の自分に向かって、「なんかこいつブサイクだな……」と思っているようなものだということです。

なぜそう思ったのか。そこを掘り下げていきましょう。

思い通りに書けない理由は、細部を思い描けていないから

さて、ここで疑問が生じます。

本当は下手なわけではないのに『下手だ』と思ってしまうのは、思い通りに書けていないからです。

でも、不思議ですよね。自分が興味を持って、「これなら面白くなるだろう」と思ったからこそ小説を書いているのに、実際に書いてみた結果が、『思い通りに書けていない』というのは。

思い描いたものを文章にしているだけなのだから、思い通りに書けなければまずいのでは?


これは、半分当たっていて、半分間違っています。


『自分が思い描いたものを文章にしている』これはですね、まったくその通りです。

自分が想像したものが、そのまま文章には現れてきます。


本当は、きちんと思い描けているのであれば、文章にできるはずなんですよ。

文章は頭の中に思い浮かべるものなので、絵のように『そもそもスキルとして、まっすぐ線を引くのが難しい』とか、そういうハードルは無いはずなんです。

では、なぜ思い描いているはずなのに、文章に起こす事ができないのでしょうか?


その答えは、『確かに思い描いた通りのものが文章には現れているが、細部が思い描けていないため、頭にない部分が言葉にできない』ということです。

なぜそういった現象が起きるかというと、小説というのはとても長い文章だからです。

『りんごを描いてください』と言われたら、頭の中だけでもなんとなくスケッチはできますけど、『ガンダムを描いてください』と言われたら、多くの人にとっては難しいですよね。

それは、りんごよりもガンダムの方が複雑だからです。

それと同じ現象が起こっているんですよ。


つまり、この問題に対しての解決策は、『より正確に形を捉えながらデッサンをすること』です。

この点、私としては、少し絵にも似た要素があると感じております。

自分で自分の小説を、『書き方が下手』だと思わないために

さて、前提が分かった所で、いよいよ解決策です。

この問題を解決するためには、あなたが『より正確に、自分の中にイメージを思い浮かべる』ことができるようになるための、訓練をする必要があります。

できるだけ詳細な部分まで、小説の全体像を捉えられるようにする事が大切です。

それを達成するためには、『つまらない部分を意図的になくす』よう、動かなければなりません。

主に注意することは3つです。

  1. ストーリー構成
  2. キャラクターの行動
  3. 物語の繋ぎ目


この点に注意してあげるようにすると、自分の物語を思い通りに書くことのイメージが湧いてきます。

1.ストーリー構成

まずはストーリーです。ここで大切なことは、『ストーリーを頭から書こうとしない』ということです。

どうしても物語を書き始めて最初の頃は、プロットを書いても結局内容が薄くなってしまって、よくわからないがために本文から書こうとしてしまいがちです。

しかし、プロットを書く上で本当に大切なことは、『細部を想像する』という手順そのものにあるんですよ。

プロットを考えている時に『書ける事がそんなに多くないな』と感じるようであれば、ほぼ100%、小説の本文を書く時に苦労することになります。

中にはプロットがなくてもスイスイと、自分の思った通りに書ける方も居るようですが、そういった人は『自分の小説の書き方が下手』だとは思わないと感じますので、ここでは割愛します。


プロットは、できるだけひとつのシーンごとに分けて、それぞれのシーンで確実に面白いと感じられるようになるまで、細部を想像し尽くす事が大切です。

そうしないと、想像できていない部分から行きあたりばったりになってしまって、結局良い文章を書けるかどうかは、その場のノリと腕次第になります。

わからない部分をカンで書くので、プロットが示したストーリーの通りに進んでいきません。

そうならないように、予め自分ができる最大の所まで、想像を繰り返すんです。


ちなみにこの『プロットの段階で細部まで想像する』ということは、初期の頃はかなり難しいです。

でも、プロットを完成させた後で小説を実際に完結まで書くこと。これを繰り返すことで、よりリアルな内容を想像する事ができるようになっていきます。

慣れてくると想像の幅が広がって、プロットを考えるのが楽しくなってきますよ。

2.キャラクターの行動

次にキャラクターです。

キャラクターは、意識しているかしていないかで、魅力が180度変わる要素だと言っても過言ではありません。

『面白いキャラクターを作ろう』と意識していないと、どうしても登場人物がのっぺらぼうになってしまうんですよね。

「これ、どのキャラクターでもやってる事同じだな」と思えてきてしまうんですよ。

これでは、自分が考えたキャラクターを自分で「つまんねえ奴だな……」と思うようになってしまいます。

身も心も干からびてしまいます。


この問題に対するとても大切な解決策は、『キャラクターの行動を深く追求する』ということです。

設定ではなく、行動です。行動と、その理由が最も大切です。

よく、見た目や口癖などから入る人もいます。それが悪いとは言わないのですが、小説においてはどちらかと言えば、サブ要素です。

それぞれのシーンでキャラクターが取ろうとしている行動を、「なぜこうするのか?」と追求することによって、そのキャラクターが本当に追いかけているものが見えてきます。

自然と、そのキャラクターのこだわりや過去、トラウマに至るまで想像が広がっていくものです。


キャラクターを作る時には、まず行動に注視しましょう。それを深堀りすると、見た目的な要素は後からついてきます。

3.物語の繋ぎ目

最後は『物語の繋ぎ目』です。

ここは、私が本当に苦労した部分なので、あえて重要項目として取り上げさせて頂きました。

というのも、物語を『シーン』として捉えるようになってくると、『シーンごとの間』というのは変な間が空きがちなんです。

きちんと繋ぎ目の部分まで最初から考えられれば良いのですが、まだ実際の文章になっていないものから更に突っ込んで想像するというのは、結構難しいんですよ。

『繋ぎ目』なので、プロットに書けないですから。


ここで大切なことは、場面転換のような形で処理するのか、そうでなければ展開の仕方をひとつひとつ拾い上げて、用意しておくことです。

つまり、文章には書けないので想像ではあるけれど、「おそらくこんなキャラクター同士の会話があるな」とか、「この繋ぎ目でこの話題を出すか」とかという内容を押さえておく事です。

そうすると、あまり違和感のない繋ぎ目を作ることができるようになります。


そして、こういったことを、すべてのシーンが揃ってから考えるというのが大切です。

というのも、シーンってけっこう、書いていくと前後が入れ替わったりするんですよ。そこがプロットの良いところなのですが。

頭から順番に繋ぎ目部分を考えてしまうと、前後を入れ替えるのが難しくなり、プロットで書いている良さが失われてしまいます。

まずシーンを書いてから、次に繋ぎ目を考える。これが、『シーン』という単位で小説を考える場合には重要なことです。

思い通りに書けると、あなたの小説は『下手』ではなくなる

さて、『自分の小説が下手』だと思うことの対策について、今回はお話しました。

私も小説を書き始めてから10年くらいの頃までは、自分の思い通りに小説を書くというのが難しく、よく挫けていました。

でも、『想像できていない部分からつまらなくなっていく』という事を根底に意識していたおかげで、今では思い通りに書けない部分というのは、全体からすると5%くらいです。

何年も前の自分の作品を読んでも、「うわこいつ小説下手だな」とは思わないようになりました。


結局、自分の小説を下手だと思うかどうかって、狙いが見えるかどうかなんですよね。

そういった意味で、『想像する』を追求していくことによって、少なからず改善は見られると思います。

私も、まだまだ小説について追求していきますので、今『自分の小説が下手だ』と感じている方については、ここから始められてはいかがでしょうか。の

みなさんの小説が完結した形で、世の中に出る事を願っています。

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